なぜ収納を増やしちゃいけないの?収納を増やしていい人・ダメな人の判断基準と増やす場合の収納タイプ

片づけに関して調べたり、動画を見たりしていると、「収納を増やしてはいけない!」と力説されていることがあります。
一理あるのですが、実際にお家にお伺いすると、明らかに収納が足りていない人もいらっしゃいます。
「片づけられない」と一言で言っても、様々な原因があり、解決法も一つではありません。

sumika(管理人)

私自身、子供のころから片づけられない人間だったので、私の性格が片づけられない原因なのだと思っていました
まさか収納が足りていないなんて思いもしなかったのです。

数年で賃貸を転々としていた私の場合には、何年も使っていない物は少なかったにも関わらず、収納を増やしてはいけないという片付け指南に囚われて、収納を増やさず物を減らそうと必死でした。
必要な量に満たないほどまで物を減らし、その結果、洗濯頻度を上げないと服が足りなくなり、家事に追われる日々
限られた時間や体力を洗濯に取られ、天気に絶望し、毎日消耗戦でした。

そして、やっぱりこれでは洗濯が追い付かない、もう少し服を増やそう!と、服を購入した結果、散らかるんですよね。
そしてまた断捨離して、減らしては増やしのサイクルを繰り返していました。
今考えると、ゾッとする話です。

POINT!

収納を増やすべき人・増やさない方がいい人の違いは?
自分が収納を増やすべきかどうか、どうやって見分ければよい
増やすとしたらどんな収納を増やせばいい

脱汚部屋に成功し、整理収納アドバイザー1級を取得した私が、リフォーム会社勤務の経験も踏まえて、その判断基準を解説します。

はじめに

大前提として、多くの整理収納アドバイザーが言っている「収納を増やすな」の真意は、最初に収納を増やすことがいけないという意味であり、収納がない家で暮らせという意味ではないということを理解してください。
収納を増やす前に、物の見直しやライフスタイルの分析をしてから、それに合わせた収納を計画すれば、収納を増やすこと自体は何の問題もありません

目次

収納を増やすべきかどうかの見極め方

絶対に必要な量をしまうだけの場所がない→収納を増やすべき

POINT!

日常で使う物には、絶対に必要な量があります。
この最低限必要な量すら収納できない場合には、収納を増やすことが解決になります。

ライフスタイルや家族構成によって最適な量は様々です。
では、自分にとっての最適な量を考えるにはどうしたらいいでしょうか。

食材の場合

例えば、食材ならば、買い物頻度に応じて必要な収納の大きさを考えることが出来ます。
毎日買い物に行く方もいれば、週に1回しか買い物に行かない方もいます。

収納は、買い物直後の食材の量を保管するだけのスペースを用意します。
冷蔵のものも常温のものも、お米も野菜も全て同じ考え方です。
それぞれ、買ってきたばかりの時が最もたくさんある状態なので、それがすべて収まるスペースがあれば、困ることは少ないでしょう。

洋服の場合

食材だけでなく、洋服も必要な量を考えてみましょう。
洋服は、洗濯の頻度で必要な量が決まります。
ここではわかり易く、1人暮らしで週5日仕事に行き、洗濯は週1回、休日にしかしない人の場合で考えてみましょう。
この場合、仕事用の服は最低5日分必要だということがわかります。
トップスが5着、ボトムスが5着、季節によってはさらに上着が必要かもしれません。
そして、休みの日の私服が数セットと、部屋着やインナーも必要です。

衣替えを考慮せず、今必要な分だけを考えても、最低これだけの量があるわけです。
もちろん、2人暮らしであればこの倍の量が必要ですし、洗濯を週に2回するのであればこんなに数がなくても暮らしていけます。
実際には、この必要な量に予備をプラスした数が基本の数となるでしょう。
外干しをしている場合には天気に影響されるため、予備の数は乾燥機や室内干しの方よりも多く必要です。

そして、季節ごとの衣替えを考えて、夏物・冬物・春秋物と用意するのであれば、さらに必要な量は増えます。
これらを全てしまえる収納が必要です。

それ以外の物は?

例として食品と洋服を挙げましたが、それ以外の日用品でも、消耗品であれば同様のことが言えます。
トイレットペーパーやティッシュのストックをどのくらい置いておくかを考えるような場面でも、この計算が役立ちます。

まずは、自分の生活で本当に必要な収納の大きさを考えてみてください。

いつも収納がスカスカ→収納の形状を見直す・場合によっては買い替え

十分な収納スペースがあるのに活かしきれず、部屋は散らかっているのに収納はスカスカ…そんな方は、収納を増やす前にまずは分析が必要です。

あなたのお家では、なぜ収納がスカスカになってしまうんだと思いますか?


引き出し収納がスカスカになってしまう原因としてありがちなのは、洋服を畳むのが面倒臭い、収納までの距離が遠いなど。
これをしっかり分析すれば、どうすればいいのか明確になります。

ここでやってはいけないのは、「こうするように心がけよう」と意識の問題として処理することです。
意識して片づけないとと思っている時点で、その収納には無理があることになります。
それではしばらくするとまた散らかってしまうので、この機会に見直しましょう。

頑張ろうとする気持ちは大切。でも、ずっと無理は続けられない。

引き出し収納を活用できていないのならば、畳む収納よりもかける収納が向いているかもしれません。
引き出しを処分して、ワードローブ収納に買い替えると解決する可能性があります。
ここで「もったいないから」「壊れていないから」「別の物を入れるかもしれないから」と引き出しを処分せずに買い足すのはNG
それは、一般的に「収納を増やすな」と言われている理由の典型例で、物が増える原因になります。

厳しいことを言うけど、服を畳まないならタンスはあまり使い道がない…かも。

収納を置いている場所が遠い場合には、動線の近くに移動すると解決できます。
しかし、移動できない備え付けのクローゼットや押し入れもあります。
その場合は動線に近い場所に収納を買い足しても良いかもしれません。

場所を変えるだけで収納できるようになるんだから人間って不思議。


収納を買い足す場合には、備え付けの収納には保管が必要だけど普段使っていない物を入れるようにします。
例えば、契約書や取扱説明書などの書類や、旅行用のキャリーバッグ、普段は着ない冠婚葬祭用の服や水着、予備の物などです。

余談ですが…

もしもトイレットペーパーやティッシュ、洗剤をストックしている場合には、動線から遠い場所にしまうのも推奨しています。
なぜかというと、トイレットペーパーやティッシュなどのストック品は、一度出したら元の場所にしまう必要がないからです。
出したのに戻せないというのは、散らかる大きな原因ですが、ストック品であれば、出したものは使うので戻す必要がなく、しまうのは買ってきた時です。

必要だという動機があれば出すことは難しくないので、少し動線から外れた場所にある収納にしまうものとしては最適です。
ただし、在庫が把握できないほど大量に持つのはNGです。

散らかっているモノをまとめる収納が欲しい→収納を増やすことはおすすめしない

「いつも机の上にスキンケア用品が散らかってしまう」「卓上調味料をまとめたい」「ソファの上に脱ぎっぱなしの洋服をまとめたい」そんな場面で、収納ケースやカゴを買うのはお勧めしません
まとめるのがダメというわけではなく、そのまとめたカゴやケースをどこにしまうのかまで考えていないことがダメなのです。

結局カゴが机の上や床に置きっぱなしになってしまうのならば、カゴを増やすのは悪手です。
実際、片づけに悩む方のお家に行くと、大量のカゴやケースがあるというのはよくあるパターンです。

まとめるのは収納の準備段階であり、まとめること自体が片付けではありません

収納先が決まっていないのに、まとめて満足してしまうと、余計に物が増えるだけになってしまいやすいです。

汚部屋時代の私は、ポイポイ放り込むだけなら私でもできると思ってカゴを買ってた。あれって片付けじゃなかったんだ。

何年も使っていない物が家にある→収納を増やすのは絶対にNG

あなたの家の収納には何が入っていますか
それらは1~2年以内に使ったものですか

自分の家の収納に入っている物を即答できない場合や、何年も使っていない物が入っている場合、絶対に収納を増やさないでください。
1部屋だけでなく、家全体の収納を活かしきれているかどうかもしっかり考える必要があります。

同じ家に長くお住まいの方ほど、使っていない物がたくさん保管されている傾向にあります。
使っていない物に収納が圧迫されていると、当然使っている物を収納に収めることが出来ません
最終的には家中が使わない物で溢れ、人が暮らすスペースがどんどんと狭くなるでしょう。

ここを無視して、今部屋に溢れている物を入れるための収納用品を買うと、必ず失敗します

今、何年も使っていない物が家にあるという方は、収納用品を買う前に物の見直しをしてください
全ての物を棚卸しして、要らない物を処分し、収納を空けることが解決に繋がります。

どんな収納を増やすべきか

原則、扉付きの収納

どうして扉付きがいいの?

オープンな収納は、部屋の景観が損なわれ、片付いていない印象を与えるから。
オープンな収納は、”見せる””飾る”ことを目的としているのであり、たくさんの物を片付けるためにあるわけではありません。 

たくさんの物を片付けるためにある収納は、扉付きの収納です。
入れて、扉を閉めれば、仕分けがちゃんとされていなくても簡単に片付きます。

片付けが苦手な方は、お客様が家に来る時に、とりあえず他の部屋に物を押し込めた経験はありませんか?
他の部屋に押し込めたということは、そのお部屋の扉を閉めて隠したか、お部屋自体が見えないところにあるのではないでしょうか?
これは決して間違いではなく、片付けの基本は閉めて隠すことなのです。
扉付きの収納さえあれば、毎日簡単に閉めて隠すことができるので、お部屋がスッキリします。

扉付きの収納を増やすときの注意点は?

気を付けたいポイントは高さ。
胸の高さよりも高い収納は置かない方が無難です。
背の高い収納家具は、どうしても圧迫感が出ます。

窓のそばに置けば当然部屋は暗くなってしまいますし、窓のそばでなくても高さが高いと空間に拡散する光を遮り、影を落としてしまうので、暗い印象を与えやすいです。
それに加えて、倒れてきそうなものへの恐怖や、大きな扉の向こうに何か潜んでいるかも?という恐怖など、無意識の本能的な警戒心まで煽ってしまいます。

胸の高さまでの家具であれば、奥の壁がしっかり見えて部屋の広さを感じられますし、明るさも損ないにくいです。

衣類はかける収納

どうしてかける収納がいいの?

畳む収納って意外と大変だから。
引き出しに入れたら奥の物は取り出しづらい。
積み重ねて収納したら、下の物は取り出しづらい。
朝の忙しい時間に、ひっくり返してしまってそのままになってしまうのも無理はありません。

急いでいるのにコーディネートがしっくり来なくて、あれこれ広げたはいいものの畳み直す時間もない…そんなことありませんか?

かける収納なら、服を吟味するのも簡単です。
取り込んだ洗濯物をわざわざ畳む必要もありません。

乾燥機を使っている場合でも、取り出してすぐにハンガーにかければしわになりにくいです。
畳んだ洗濯物を持って移動するのは崩れないように気を遣いますが、ハンガーだったら雑に扱っても平気です。
畳む手間とハンガーにかける手間はさほど変わらないので、それなら朝の服選びが楽になる『かける収納』に軍配が上がるのではないでしょうか

もちろん、暮らしにあわせて選択することが重要です。
かける収納よりも畳む収納が向いている方もいらっしゃいますので、自分にとってどちらがメリットがあるかをしっかり考えて選んでくださいね。

かける収納を増やすときの注意点は?

服をかける収納を増やす場合には、どんな服をかけるのかもしっかり考えて収納家具を選んでください。
例えば、ワンピースやオーバーオールを着るのが好きな方であれば、背丈ほどの収納が必要になります。
反対に、トップスとボトムスが分かれた服しか着ないのであれば、上下二段になっている収納を選べば収納量2倍です。

かける収納を増やすにはワードローブ収納を購入することがベターですが、ワードローブ収納は高さがある収納です。
前項でも解説した通り、背の高い収納を置く事には様々なデメリットがあります。
しかし、それを上回るメリットがあるのも事実です。

そこで、圧迫感を解消するアイデアを1つご紹介します。
それはワードローブ収納の扉をミラー扉にすることです。
ミラー扉にすれば、光を遮ることもなく、反対に部屋が明るくなります。
部屋の広さも広く見えて、着替えてすぐにコーディネートを確かめられます。
まさにワードローブ収納に最適な扉です。

小物は奥行きが浅い収納

収納は大きければ大きいほどいいわけではありません
奥行きが深すぎる収納は奥のものが把握できず、宝の持ち腐れが発生しやすいんです。
大きな収納にしたことで物を探すことが増えてしまい、結果使いづらい…とならないためにも、ものにあった大きさ・形状の収納を選ぶことが大切です。

収納トレーやインナーケースを活用することで、大きな収納を仕切ることもできます。
ただし、取り出す時に必要なアクションが増えてしまうと使いづらいので、工夫が必要です。

増やしてはいけない収納は?

かごや小物入れ

カゴや小物入れは、物を入れるための物ではありますが、収納とはまた少し違うんです。
カゴや小物入れを扉付きの収納の中に入れて、閉めて隠すことができるのであれば、持つこと自体は問題ないのですが、出しっぱなしにする予定なら増やさないほうがいいです。

カゴは見た目が可愛いので、つい増やしたくなりますよね。
可愛い小物トレーも、つい購入したくなります。

引き出し収納

特に注意したいのが、同じ大きさの引き出しが並んでいるタイプ。
いわゆるタンスのような収納です。
下段の出し入れが大変で、使わないもので埋め尽くされていき、使うものが部屋に溢れる原因になります。
上段よりも下段の高さが大きくなっているものはOKな場合もありますが、床に物を置く習慣が改善されないまま導入すると、結局扉の開け閉めが煩わしくなり、スカスカになる原因です。
引き出しは上級者向けの収納と言えるでしょう。

片付けが苦手な方は引き出し収納の中身はつい空っぽになりがち。
下段はかがんで入れるのが案外大変なので、あまりおすすめしていません。

上段に小さい引き出し、下段に扉付きの戸棚という構成の収納は、どんな人でも比較的使いやすい収納なので、リビングなどに取り入れると良いと思います。

プラスチックの引き出しは特に注意

プラスチックの引き出し収納は散らかる家に共通して置いてあるものです。
安価でタンスの代わりになり、サイズのバリエーションも豊富でぴったり収まり、便利な収納に思えますよね。
でも、部屋の景観を損ないます。
上級者向けの収納でありながら、上級者になったときには、見た目が気になって買い替えたくなってしまうんです。

ただし、洗面所やランドリールームなど、水や湿気が多い部屋に使うのはOKです。

オープン収納・飾り棚

いわゆる見せる収納のオープン収納や飾り棚は、収納にカウントできない収納です。
部屋が片付いて、余白を楽しめるようになってから飾りつけを行わないと、ただ散らかった印象になってしまいます。
収納量不足の場合に見せる収納を増やすのは逆効果です。

おしゃれ上級者の方のお部屋にあるからつい憧れちゃうけど、収納ではなく、テーブルランプなどと同じインテリアの一種です。

まとめ

家の中は他の人と比較しづらいからこそ、自分の本当の散らかる原因がわからない。
物の見直しをする前に収納を買うなっていう意見は決して間違いじゃないんです。

でも、私は声を大にして言いたい。
物の見直しをする前に、自分のライフスタイルを分析して!

洗濯頻度も考えずに服を断捨離した過去の私に伝えたい。

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